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北九州市民の生活行動時間(「総平均」)を全国の大都市平均と比較してみると、北九州市民の、「家事」時間が大都市平均より12分長いこと、「テレビ・ラジオ・新聞・雑誌」に費やしている時間も11分長いことがあげられる(図2−1−10)。そして、これをさらに分析すると、「家事」時間では「家事をした者」の北九州市民の割合(数)が大きいこと「ラジオ等」でも同様のことが明らかになる。
また、この一年間に行動した者が費やした行動時間「行動者平均」からみて、北九州市民の「育児」時間が3時間33分と、大都市平均2時間59分より34分も長いことは特筆されよう(図2−1−11)。これも分析すると、「育児」に関わった行動者の年齢構成、女性25〜34歳の占める割合は北九州市が大都市平均より1.1%大きいこと、この年齢階級女性の平均育児時間が北九州市4時間56分、大都市平均3時間42分と1時間14分も長いことが指摘できる。このことから、北九州市民の育児は専ら母親が行っており、家族や社会的支援が薄い状況にあることが推測される。

 

図2−1−10 大都市市民の生活行動時間(総平均)

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資料:1991年「社会生活基本調査」(総務庁)
注:平日(月〜土)、男女計。

 

 

 

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